完璧に設計された美しいコースも、雨風や日照り、気温の変化といった自然の営みに翻弄される生き物です。芝も木々も成長し、大雨が降れば水の流れも変わります。そうした変化のなかで、コースが本来持っているコンセプトやポテンシャルを常に十二分に引き出すのがスーパーインテンダント(コース管理者)の仕事です。
ティーインググランド、フェアウェイ、ラフ、ハザード、グリーンにいたるまで、ささいな変化も見逃さない日々のコース点検と入念な芝のチェック。そして、起こった一つひとつの問題を、コースのコンセプトに沿ったかたちで全体との調和を考慮しながら、豊富な経験と高い技術力でていねいに解決していきます。
ゴルフコースは変化し、進化する生き物です。世界に同じコースは2つと存在しない――だからこそ、数多くのドラマや伝説が生まれてきたわけですが、その舞台を蔭から支えるのが"コースの守護神"ともいえるスーパーインデントなのです。
ジャック・ニクラスは、「自分自身とコースだけが、何でもできる二つの対象なのだ。頭のいい選手はだから、最初のティ・ショットを打つときから、最後のパットを沈める瞬間まで、人格を心から切り離す習慣を素早く身につけるのだ」と述べています(『ジャック・ニクラス自伝』)。要するに、過酷なラウンドにおいて頼れるのは自分自身とコースだけなのです。そして、彼の言葉を証明するためにも、<北海道クラシックゴルフクラブ>のコースを、季節を問わず常にベストコンディションに保つことがすべてに優先されるのです。